マンション経営のメリット・デメリット、経営成功のポイントは?

マンション経営

2022年9月30日

マンション経営とは、マンションの部屋を人に貸しその賃料で得る土地活用の方法です。長期的に安定した収入を得られることから、土地活用の中でも人気があります。

しかし、マンション経営を始めるにはそれなりに費用も必要となることから、本当に高い利益を得られるのか、デメリットはないのか、不安をお持ちの方もいると思います。「経営」ですから、もちろんメリットもあればデメリットもあります。

その両方を把握した上で、経営を軌道に乗せるにはどうすればいいのか、マンション経営成功のポイントについても解説します。これからマンション経営をお考えの方はぜひ参考にしてください。

マンション経営のメリット

数ある土地活用の中でも、マンション経営は人気のある活用法です。どのようなメリットがあるのか、その人気に秘密を見てみましょう。

長期にわたって安定収入を得られること

マンションは鉄筋コンクリート造の建物が多く、耐用年数が長いので、長期にわたって安定した収入が得られます。一般社団法人マンション管理業協会の調査(平成28年)によりますと、1棟あたりの平均戸数はおよそ51戸でした。アパートと比べると戸数が多いため、その分収益が期待できます。

建築費用が大きいことから、ローンを組むのが一般的ですが、家賃収入から返済していけます。ですから、副業として始める人も多いのです。

ローンを完済すれば、あとは収益がそのまま収入になりますので、そこから本格的にマンション経営に取り組む人もいます。

資産価値が安定している

家賃は景気の影響を受けにくいものです。住居は景気に関係なくニーズのあるものですから、短期間で値崩れするようなことがありません。資産価値が急激に下がらないという安心感があります。

同じ1億円の価値でも、現金は景気の影響によって価値が目減りすることがありますが、家賃はたとえ不景気になっても大幅に下がることがないというのが大きなメリットです。

また、アパートは耐用年数がマンションよりも短いため、築30年を超えると売却も難しくなりますが、マンションなら長期にわたって安定した資産価値を維持できます。

老後の収入源になる

マンションを資産として保有していれば、老後の年金収入にプラスして、安定した収入を確保できます。

年齢を重ねるごとに医療費や介護費の心配も増えますし、働けるうちは働こうと考えている人が多いと思いますが、健康状態によってはそれも難しいでしょう。

マンション経営の収益は不労所得ですから、働きに出なくても安定した収入を得られます。

生命保険代わりになる

マンション経営を始める時に、現金一括で費用をまかなえる人はほとんどいません。金融機関から借入をして経営を始めるのが一般的ですが、その際、「団体信用生命保険(団信)」に加入します。

団信に加入していれば、ローン返済中に万が一のことがあった場合でも、ローンの残りを保険で清算することができるのです。

そのうえ、マンションは資産として残りますので、家族がローンを負担することなく、長期にわたって家賃収入を得られることになります。

節税効果が見込める

現金や更地を持っているよりも、マンション経営をした方が節税効果も見込めます。一つは、固定資産税の減税効果です。不動産を所有していると固定資産税がかかりますが、固定資産税には特例があります。

住宅用の建物を建てると、以下の通り減税されます。

  • 200平方メートル以下の部分:6分の1に軽減
  • 200平方メートルを超える部分:3分の1に軽減

住宅用であれば、自宅でも賃貸でも同じ特例が適用されますので、更地で持っているよりも税金が少なくなるのです。

また、相続税も、土地については実勢価格の7〜8割で評価されるうえ、賃貸物件は自宅用の物件よりもさらに評価額が下がるため、節税効果が高いのです。

相続時にローンが残っていれば、その負債は相続人が引き継ぎますが、相続する財産からそのローン分が引かれますので、相続税も減ることになります。

マンション経営のデメリット

マンション経営のメリットについて説明してきましたが、デメリットがないわけではありません。デメリットも考慮したうえで、健全な経営を目指していきましょう。

初期費用が大きい

マンションはアパートよりも規模が大きいため、初期費用もそれなりにかかります。満室になれば全く問題はありませんが、経営が軌道に乗るまではローンの返済で苦労する可能性もあります。

維持費もかかりますので、毎月の収支を予測し、しばらくは収益が安定しないリスクも考慮したうえで資金計画を立てることがとても大切です。

定期的なメンテナンスが必要

鉄筋コンクリート造のマンションであれば耐用年数も長く、丈夫な建物ではありますが、それでも年々老朽化していきます。建築してから10〜15年ほどで大規模な修繕が必要となりますから、修繕費用を貯めておかなくてはなりません。

また、共用部分が故障したり、退去者が出るごとに現状回復したり、定期的に修繕費用が必要となる場面があります。定期的な出費は避けられないので、その費用を確保しておくことも大切です。

空き室や滞納などによる収入減のリスク

マンション経営を始める前は、みなさん「満室になった場合」のことばかり想定しがちです。たしかに資産価値は下がりにくく、急に家賃が半額になることもないですが、空き室が増えるリスクはあります。

アパートと比べると部屋数が多いので、いくつか空き室になったところで大きな影響はないものの、たまたままとまった退去者が出てすぐに部屋が埋まらない場合には、しばらく収入が減少してしまう可能性があります。

マンション経営はアパート経営よりも有利

土地の広さにもよるのですが、同じ建てるならアパートよりもマンションの方が経営には有利です。とはいえ、マンションとアパートの明確な区別はありませんので、木造建築よりも鉄筋コンクリート造のおしゃれな賃貸物件を建てた方が収益は高くなる、と考えてみてください。

木造アパートですと部屋数が限られてしまいますが、土地がそれほど大きくなくても、鉄筋コンクリートにすれば3階以上の建物を建てることが可能です。その分部屋数を増やすことができるので、収益が高くなります。

ですから、初期費用はかかりますが、アパートよりもマンション経営の方が長い目で見て有利なのです。

マンション経営を成功させるために必要なこと

マンション経営は、文字通り「経営」ですから、マンションを建設すればそれでいいというわけではありません。経営を軌道に乗せ、収益を安定化させるためには、いくつかのポイントがあります。

適切な立地が何より重要

マンションを建てるその土地に、賃貸の需要がなくては入居者が集まりません。何よりも立地が大事です。たとえば、駅から徒歩20分のマンションよりも徒歩5分のマンションの方が人気があります。

また、スーパーやドラッグストア、病院や銀行など周辺に便利な施設が多いと住みやすいと感じます。入居者が賃貸物件に求める条件を備えた立地であるということが非常に重要です。

需要の高いタイプを選ぶ

たとえば、周辺に学校、公園などが少なく、一人暮らしの学生が住むアパートが多いというような地域で、ファミリータイプのマンションを建てても需要がないでしょう。

それならば、単身用のワンルームマンションの方が良いわけです。その地域で、どのようなマンションが人気なのか、しっかり調査しましょう。

利用者のニーズを捉えた部屋作り

その土地にあったマンションで、間取りや内装などもニーズにあったものを建てることで、空き室リスクを避けられます。

最近では、

  • 宅配ボックス
  • インターネットが無料
  • オートロック

などがニーズが高いです。

まとめ:マンション経営や長期にわたって安定収入が得られる

マンション経営は、長期にわたって安定収入を得ることができて、老後の生活資金にもなりますし、節税対策にもなる土地活用の方法です。生命保険がわりにもなり、家族に財産として残すことができます。

家賃は景気変動の影響も受けにくいですから、空き室が急に増えない限り、収益がガクンと下がるリスクも少ないです。

現金や更地を持っているよりもメリットが大きいので、初期費用はかかりますが、マンションを建てた方が長期的に見てお得です。

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