マンション経営は立地が肝心!人が集まる立地の条件とは?

マンション経営

2022年6月10日

土地活用の方法の中でも人気の高いマンション経営ですが、建てれば自動的に入居者が集まってくるわけではありません。マンション経営は、どこに建設するかが重要。立地条件によってマンションの価値も変わってくるのです。

しかし、良い立地条件とは何か?がわかっていないと立地を選ぶことができません。そこで今回は、どこに建てればマンション経営が成功するのか、理想の立地条件について詳しく解説します。

また、立地条件が悪い物件はどのような対策を取れば良いのか、収益化の方法についてもあわせてお話ししますので、マンション経営にチャレンジしようと思っている方はぜひ参考にしてください。

マンション経営では立地が最重要!

マンション経営を成功させるには、何が重要か。入居者が集まるマンションの第一の条件は立地です。絶えず収入が入るようにするためには空室を作らないことが不可欠ですが、やはり人気なのは駅から近い、商業施設が充実している街です。立地条件が整っていれば、空室ができてもすぐに埋まります。

人が暮らしていく上で、家自体が快適であることはもっとも大事なことですが、それと同じくらい周辺環境も大切です。暮らしやすさを考えれば、誰しも便利で住みやすい街が良いと思うでしょう。

逆にいうと、どれだけ豪華なマンションでも立地が悪ければ苦戦します。立地の悪さが気にならないほどの戦略が必要になるため、初めてのマンション経営にチャレンジするならまずは立地を考えることが最重要課題となるのです。

マンション経営に適した立地とは?7つの条件

ではどのような立地なら入居者が絶えないマンションになるのか、その条件をあげてみます。

1.交通の便が良い

都心のマンションに住む場合、車よりも公共交通機関を利用する方が多くなるため、交通の便が良いかどうかは、非常に重要です。

  • 駅から近いこと
  • 複数の路線が使えること
  • 乗り換えが便利
  • 急行が止まること

などが条件としてあげられるでしょう。少し郊外の駅なら、始発駅であることもポイントです。駅までの距離は徒歩10分以内が理想です。

もし駅までバスを使うなら、バス停までの距離や朝晩のバスの本数、朝道路が渋滞しないかということも重要です。

2.周辺施設が充実している

周囲に生活関連施設が揃っているマンションは人気の物件になります。たとえば、このような施設です。

【商業施設】

  • スーパー
  • コンビニ
  • ドラッグストア
  • クリーニング店

【公共施設など】

  • 病院
  • 市役所
  • 銀行

ファミリー向けのマンションなら、幼稚園や保育園、小学校といった施設が徒歩圏内であることも重要でしょう。

実は意外な人気があるのが、コインランドリーです。単身者ですと洗濯機をおかずにコインランドリーで洗濯する人もいますし、ファミリーは毛布などの大きなものをクリーニングに出さずコインランドリーを利用する場合があるからです。

どの施設も、できれば徒歩10分以内が理想ですが、自転車を使って5分くらいで移動できる範囲なら問題ないでしょう。

3.治安が良い

誰しも静かで安全に暮らせるところがいいと思うものです。

  • 犯罪率が低いこと
  • 嫌悪施設がないこと
  • 騒音が気にならないこと

などが条件としてあげられます。

嫌悪施設とは、風俗店、公害を発生させる施設、火葬場や下水処理場など不快感を与える施設のことをいいます。何をもって不快とするかは人それぞれなのですが、一般的にその施設があったら入居をためらうというものがあれば、マンション経営には不向きな立地といえるでしょう。

景観がよく、安心して暮らせる街であることはとても重要な条件です。

4.街の知名度やイメージ、人気

街の名前を言ってすぐにわかる、誰でも知っている街であることも大事なポイントです。「住みたい街ランキング」の上位に来る街は非常に人気ですので入居者も集めやすいです。

たとえば賃貸情報サイト「SUUMO」の「住みたい街ランキング2022(関東)」では、

  1. 横浜
  2. 吉祥寺
  3. 大宮

がTOP3でした。

このようなランキングを見て人気の街をチェックしておくことも大切です。人気のエリアなら築年数がたっても家賃が下落しづらく、空室のリスクも少ないからです。

5.人口が減らない地域であること

日本の出生率は年々下がり、1989年には125万人だった出生数が30年後の2019年には87万人まで低下しています。

この傾向は今後も続くと予想されていますので、入居者を絶やさないためにはマンションを建設するエリアが人口が減らない地域であることが大切です。

街のブランド力や人口の推移などもしっかりと調査をして建設地を選びましょう。各街の公式サイトを見ると人口の推移が分かります。

6.競合物件の数や入居率

人気のエリアで交通の便が良いと、それだけライバルの物件も多くなります。あまりに競合が多いとそちらに入居者をとられてしまい、空き室のリスクが高まります。

とはいえ、競合が全くないところでは立地条件が悪いことが考えられるので、ライバルの数と立地条件とのバランスを考えることが大切です。

競合物件が多くても入居率が高ければ、まだ入居を希望する人が自身のマンションに流れてくることも見込めます。

逆に入居率が低いと、すでに供給過多になっている恐れがあるので、そのエリアはマンション経営には向いていないと判断できます。

7.今後発展する都市計画がある

今は近くに駅がなくても今後できる予定だとか、駅周辺の地域が再開発されて大型の商業施設ができる予定などがあれば、今後の発展が見込めます。そうなれば人が集まってくる可能性が高く、賃貸マンションの需要も高まるはずです。

立地が悪くてもマンション経営で収益アップのコツ

では、立地が悪ければマンション経営はできないのかというと、決してそうではありません。立地条件を上回るメリットを感じてもらえれば、入居者を集めることは可能です。

駐輪場や駐車場を用意する

徒歩15分を超える物件は人気がガクッと落ちますが、自転車を利用できるなら何ら問題はありません。ですから、入居者の人数分の駐輪場があればそれがアピールポイントになります。駐輪場は自転車が雨ざらしにならないよう、屋根を設置すると良いでしょう。

車をよく利用する地域であれば、マンションの敷地内に駐車場があるのが理想です。また、意外と人気があるのが、バイク置き場のある物件です。

都心に近いほどバイク置き場のあるマンションは少ないので、そういった物件を探しているライダーを取り込むというのも一つの方策です。

車で行ける施設の充実ぶりをアピール

駅から遠くても、車を使えれば問題ありません。車で気軽に移動できる範囲に大型商業施設や子供と遊べる大きな公園、総合病院などがあれば生活には支障がなく、徒歩で移動するより便利だと感じてもらえるでしょう。

物件に立地以外の付加価値をつける

  • こまめな清掃で清潔感のあるエントランス
  • きれいな植え込み
  • 安心の防犯システム・オートロック

など、マンションそのものに価値があると感じてもらうことも重要です。

たとえ駅から遠くても、静かできれいな家に住みたいと思っている人は意外に多いので、細やかな気遣いができている物件は入居者が途絶えることもないでしょう。

コロナ禍以降はニーズが変わる可能性あり

ここまでご紹介してきたマンション経営の立地条件ですが、実はコロナ禍によって変わりつつあります。

というのも、テレワークを実施する会社が増え、必ずしも出社する必要がなくなってきているからです。

これまでは駅から徒歩10分以内の物件が人気でしたが、出社しないなら駅から近くなくても良いのです。

また、家で仕事をする人が増えてきたので、

  • 周囲にテイクアウトができる、配達をしてくれる店がどのくらいあるか
  • 宅配ボックスはついているか
  • 家で仕事をしやすい間取りなのか

など、家に求める条件も変わってきています。

つまり、これまでは立地が悪く入居者を集めにくかった物件でも、「テレワークがしやすい」等のメリットをアピールすることで、空室リスクを下げることが可能となります。

もし立地条件が悪いと思ったら少し視点を変えて、「家にいる時間を充実させられる物件」を目指してみるのもよいのではないでしょうか。

まとめ:マンション経営には立地条件が重要!

マンション経営を成功させるためには、立地条件が非常に重要です。交通の便がよく、周囲に生活関連施設が充実しており、住みたい街ランキングの上位に来るような場所であれば、空き室のリスクも低いです。

ただし、立地が悪いからといって諦める必要はありません。駐輪場を充実させるなど付加価値をつけたり、テレワークに向いている物件ですとアピールするのもありです。

今後の需要も予測して、ニーズに応えられる物件であれば立地の悪さもカバーできるでしょう。

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