マンション経営の空室対策を徹底解説!今すぐやるべき対策とは
マンション経営
2022年10月27日
すべてのマンション経営者にとって、常に頭が痛いのは空室対策ではないでしょうか?
1室でも空室があればその分収益が減少します。満室経営を維持するには、魅力的なマンションの条件を知っておかなくてはなりません。
ではどのような空室対策が効果的なのか、それは物件ごとに違います。自分のマンションに合わせた対策を取ることで、借り手が途切れないマンション経営ができるようになるのです。
そこでこの記事では、マンション経営に欠かせない空室対策について、様々な角度から解説します。空室ができてしまう理由を理解し、デメリットをメリットの変える対策で満室経営を目指しましょう。
目次
空室の原因を探る!差別化のために今やるべきこと
なぜ空室が埋まらないのか、考えていても答えは見つかりません。お金をかけたら入居者が見つかるわけでもありません。
空室ができる理由は、ユーザーのニーズに合わないマンションになってきているということですから、すぐにでもやるべきことは、徹底したリサーチです。
マンション経営を始めるときにさまざまなリサーチをしたと思いますが、今空室が課題になっているのなら、その時とは状況が変わっているということです。
それならば、改めてリサーチをし直さなくてはなりません。
ユーザーのニーズをリサーチし直す
最初は満室になったのに、最近になって空室が気になってきたというのであれば、今のマンションがユーザーのニーズを満たさなくなった可能性があります。ターゲット層のニーズをインターネットやSNSで探ると同時に、周辺ではどのような物件が人気があるのか調べることも重要です。
ここで利用すべきは仲介会社です。仲介会社はいつも最前線でお客様の対応をしています。今はどのような物件が人気なのか、どのようなニーズがあるのかを最も把握しています。常に最新の情報を手に入れて、ターゲットのニーズに応える物件づくりを目指しましょう。
周辺の物件の家賃をリサーチ
同じような間取りの物件の家賃を調べてみます。家賃が低ければ、それ以外の原因が考えられますが、もしも周辺の物件と比較して家賃が高ければ、それが原因で人が入らないのかもしれません。
相場より高い家賃を設定するなら、それだけ魅力的な物件である必要があります。家賃と物件のバランスが相当なのか、よく調べましょう。
広告の掲載情報、写真をリサーチ
家を探すときには、ネットで検索するのが主流です。広告の写真のイメージなどは、入居率に大きな影響を及ぼします。パッと見で良い印象を持ってもらえないと、内見してみようという気にならないからです。
- 広告資料の写真が古くなっていないか
- 明るくきれいな写真を掲載しているか
- 物件の魅力を伝えきれているか
など、ユーザーの目線でチェックしてみてください。他の物件と比べてみるとよくわかると思います。
今すぐできるマンションの空き室対策2つ
リサーチをしつつ、今すぐにでもできる対策をおこないます。以下の2つなら、コストをかけなくてもすぐできるでしょう。
第一印象が大事!徹底した掃除
広告にきれいな写真を掲載しても、内見にきたときにイメージが違ったらがっかりします。写真と同じく、物件を見にきた時の第一印象というのはとても大切なのです。
自分が物件を探している当事者になったつもりで、エントランスから部屋まで行ってみましょう。そして、実際に部屋に入ってみるのです。
その時の印象はどうでしょうか?「ここに入居したい!」と思えるようになっているか、チェックしてみてください。
- エントランスの掃除は行き届いているか
- 廊下にゴミなどは落ちていないか
- ポストの周辺にチラシなどが落ちていないか
など、共用部を徹底チェックします。もし汚れや乱雑さが気になるなら、しっかり掃除をしましょう。駐輪場やゴミ置き場なども忘れずにチェックしてください。
お部屋の印象ももちろん大事です。部屋に入った時に明るさや清潔感を感じるか、内見にきた人の気持ちを一瞬でつかめる部屋になっているかどうかをチェックしましょう。
敷金・礼金を見直す
空室が続くと安易に家賃を下げてしまいがちですが、それはまだ早いです。家賃は一度下げると後で上げることが難しくなりますし、長期的に見て収益への影響が大きいです。
それなら、敷金と礼金をゼロにするという方法があります。いわゆるゼロゼロ物件は、人気がある割には件数が少ないですから、すぐに入居者が見つかる可能性もあります。
ただし、敷金をゼロにすると、その分退去時に現状回復費用を借主に請求しなくてはなります。ですから、その手間をなくすには礼金のみゼロにするという方法もありです。
もしくは、2年後の更新時の更新料をゼロにするのもおすすめです。更新料は家賃の1〜2ヶ月分が相場であり、火災保険料や事務手数料なども含めるとまとまった金額になります。
2年以内に引っ越す予定がない、長く住みたいと思っている人には魅力的な条件です。
コストをかけてもやるべきマンションの空き室対策4つ
ここからは、少しコストがかかるものの、リサーチした結果必要だと判断したなら是非やるべき対策についてご紹介します。
1.ユーザーのニーズに合わせた設備の導入
ターゲットが単身者なのかファミリーなのかでニーズは違ってきますが、近年需要が高いのは、以下の設備です。
- 無料のWi-Fi
- 宅配ボックス
- 浴室乾燥機
- 温水洗浄便座
などです。
コロナ禍以降のテレワークの普及によって、家で仕事をする人も増えてきました。インターネットが使えることは、もはや必須といってもいいかもしれません。
もし女性がターゲットなら、
- オートロック
- モニター付きインターフォン
- 防犯カメラ
など、安全面をアピールできる設備があると良いでしょう。
2.ニッチな層にあわせた差別化物件にする
駅からも遠い、築年数も経っている。小手先の対策では部屋が埋まらないだろうとお悩みなら、いっそのことガラッとターゲットを変えてしまうというのもありです。
たとえば、ペットを飼いたいと思っている人は多いのに、ほとんどの賃貸ではペット禁止です。犬や猫は床や壁を傷つける可能性がありますし、鳴き声などもトラブルの元になると敬遠するオーナーは多いです。しかし、そこが狙い目です。
- 猫、小型犬、鳥に限る
- 1匹だけにする
など、ペットを飼育するルールを決めておくなど対策をとればトラブルを最小限に抑えられるのではないでしょうか。
また、防音工事を施して、「楽器演奏可」の物件にするのです。賃貸で楽器演奏ができる物件はそうそうないので、ニッチなニーズを拾えそうです。ただし、既存の住民に迷惑をかけないよう、「深夜の演奏は不可」などルールを決めておくことは大切です。
3.築年数が古い時はリフォームやリノベーションを検討
賃貸マンションは築年数が浅いほど人気があります。それは、今のニーズに答えられる間取りだったり、設備が整っているからですが、古いことが問題なら思い切ってリフォームやリノベーションをするという方法も検討してみましょう。
ただ、リフォームやリノベーションすれば空室が埋まるという単純な問題ではありません。やはり、ニーズのリサーチが非常に重要です。
たとえば、畳の部屋をフローリング+床暖房にしたり、ウォークインクローゼットを作ったり、変更する方法はいろいろあります。
費用がかかる方法なので、よくよく検討して方向性を決めましょう。
4.外壁の塗装
かなりコストがかかる方法ではありますが、マンションは外観も大切です。部屋の中がいくらきれいでも、外があまりに古い印象ですと、内見しようという気にもならないからです。
大規模修繕になりますのでタイミングをよく考える必要がありますが、建物が古くて何をやっても空室が埋まらないという時に検討してみてください。
成果が出ない時は仲介会社を変えてみることも検討する
物件を紹介してくれるのは仲介会社ですから、普段から良い関係づくりをしておくことはとても大切です。積極的に物件を紹介してもらえるよう、働きかけてみてください。広告料を払って紹介してもらうことを検討することも考えます。
しかし、いくら働きかけてもなかなか制約に結びつかないという時は、仲介会社を変えるという選択肢もありです。
たとえば、単身者に強い仲介会社なのか、それともファミリー層に強いのか。仲介会社にもそれぞれの特色があるはずです。
自分の物件のターゲットに強みを持っている会社を探せば、物件の良さを効果的にアピールしてくれるかもしれません。
まとめ:マンション経営の空室対策はリサーチが重要!
マンション経営の空室対策は、お金をかければ良いというものではありません。まずやるべきは、徹底したリサーチです。なぜ空室が埋まらないのか、原因を把握しなければ対策の立てようがないからです。
また、お金をかける前に、エントランスなど共用部分を掃除したり、部屋を明るく清潔に保つなど、すぐにできることもあるはずです。広告の写真を見直すことも大切です。
そのうえで、ユーザーのニーズに応えられるような設備をプラスしたり、リフォームしたりできれば、時代にあった部屋作りができるようになり空室の不安から開放されるでしょう。